同じ馬番でも、10頭立ての6番と18頭立ての6番では、出走頭数に対する位置が異なります。この記事では、各レースの出走馬を馬番順に並べ、頭数を内・中・外の3区分へ分けて、相対位置別の勝率・複勝率・回収率を比較します。
この記事の結論
馬番の相対位置を3区分で見ると、全体の複勝率は内21.1%、中21.4%、外21.5%で、大きな差はありませんでした。一方、芝では内22.3%・外21.2%、ダートでは内19.9%・外21.8%となり、芝・ダートを分けると並びが変わります。固定の馬番だけで内外を判断せず、出走頭数とコース種別をそろえて比較することが重要です。
この記事でわかること
- 馬番を出走頭数に対する相対位置へ変換する方法
- 内・中・外の相対位置別成績
- 芝・ダート別に分けた場合の違い
- 枠番別成績と相対位置データの違い
この記事で検証する条件
本記事では、2016年〜2025年のJRA平地競走を対象に、各レースの出走馬を馬番順に並べ、その位置を内・中・外の3区分へ変換して成績を比較します。
固定の「1番」「8番」「18番」を比べるのではなく、出走頭数の中でどの位置にいるかを分類の基準にします。たとえば10頭立ての8番は外、18頭立ての8番は中に分類されます。
「内・中・外」は本記事の独自区分
本記事の相対位置区分はJRAの公式分類ではありません。出走馬を馬番順に3分割し、内側3分の1を「内」、中央3分の1を「中」、外側3分の1を「外」としています。頭数が3で割り切れない場合は内と外を同数にし、中央区分で端数を調整します。
馬番の相対位置を3分割する方法
馬番の数字は出走頭数によって意味が変わります。6番は18頭立てでは内側3分の1に入りますが、10頭立てでは中央区分です。そのため、本記事では馬番の絶対値ではなく、出走頭数に対する位置を使います。
※結果データ上の出走馬を馬番順に並べて区分しています。表は横にスクロールできます。
| 出走頭数 | 内 | 中 | 外 | 例 |
|---|---|---|---|---|
| 10頭 | 1〜3番 | 4〜7番 | 8〜10番 | 6番は「中」 |
| 12頭 | 1〜4番 | 5〜8番 | 9〜12番 | 6番は「中」 |
| 16頭 | 1〜5番 | 6〜11番 | 12〜16番 | 6番は「中」 |
| 18頭 | 1〜6番 | 7〜12番 | 13〜18番 | 6番は「内」 |
この方法では、内と外のサンプル数が同数になるよう区分しています。集計期間中の対象は31,681レース・443,268頭で、相対位置別のサンプル数は内144,728頭、中153,812頭、外144,728頭でした。
複勝率の集計範囲
データ集計仕様に従い、8頭立て以上は3着以内、5〜7頭立ては2着以内を複勝率の対象としています。本データの対象レースは5〜18頭立てです。
内・中・外の相対位置別成績
まずは芝・ダートを合算した相対位置別成績です。勝率は7.0〜7.3%、複勝率は21.1〜21.5%の範囲に収まりました。
※集計単位は出走馬です。表は横にスクロールできます。
| 相対位置 | サンプル数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 内 | 144,728 | 7.0% | 14.0% | 21.1% | 71.3% | 71.8% |
| 中 | 153,812 | 7.2% | 14.5% | 21.4% | 72.8% | 73.7% |
| 外 | 144,728 | 7.3% | 14.4% | 21.5% | 71.8% | 72.7% |
データから読み取れること
全体では外の勝率7.3%・複勝率21.5%が最も高いものの、内との差は勝率0.3ポイント、複勝率0.4ポイントです。単回値は71.3〜72.8%、複回値は71.8〜73.7%に収まっており、相対位置だけで明確な内外差があるとはいえません。
芝・ダート別に相対位置を比較
全体合算では差が小さかったため、次に芝・ダートを分けて確認します。同じ相対位置でもコース種別によって成績の並びが変わりました。
芝の相対位置別成績
芝では、内の勝率7.5%・複勝率22.3%が最も高く、外は勝率7.2%・複勝率21.2%でした。
※表は横にスクロールできます。
| 相対位置 | サンプル数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 内 | 71,304 | 7.5% | 15.0% | 22.3% | 72.1% | 72.9% |
| 中 | 73,869 | 7.4% | 14.9% | 21.9% | 71.5% | 72.7% |
| 外 | 71,304 | 7.2% | 14.2% | 21.2% | 70.7% | 71.3% |
芝で読み取れること
芝では内から外へ向かうにつれて複勝率が22.3%から21.2%へ下がりました。ただし内と外の差は1.1ポイントです。すべての芝コースで内側が有利という意味ではなく、競馬場や距離ごとのコース形態が合算された基準値として読む必要があります。
ダートの相対位置別成績
ダートでは芝と異なり、内の勝率6.5%・複勝率19.9%に対し、外は勝率7.4%・複勝率21.8%でした。
※表は横にスクロールできます。
| 相対位置 | サンプル数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 内 | 73,424 | 6.5% | 13.1% | 19.9% | 70.5% | 70.8% |
| 中 | 79,943 | 7.0% | 14.1% | 20.9% | 73.9% | 74.6% |
| 外 | 73,424 | 7.4% | 14.7% | 21.8% | 72.9% | 74.1% |
ダートで読み取れること
ダートでは外の複勝率21.8%が内の19.9%を1.9ポイント上回りました。勝率も外7.4%に対して内6.5%です。芝とは成績の並びが異なるため、相対位置を使う場合でも芝・ダートを合算した数字だけで判断しないことが重要です。
固定馬番と相対位置データは何が違う?
固定馬番の集計は、「1番」「2番」「3番」のように馬番そのものを比べます。相対位置の集計は、出走頭数に対して内・中・外のどこに位置するかを比べます。
たとえば6番は10頭立て・12頭立て・16頭立てでは「中」ですが、18頭立てでは「内」です。反対に8番は10頭立てでは「外」、18頭立てでは「中」になります。同じ馬番でも頭数によって相対的な位置は変わります。
枠番別成績との使い分け
枠順の影響を確認するなら枠番別成績、出走頭数に対する内外の位置を確認するなら相対位置別成績が適しています。どちらも「内・外」を扱いますが、分け方は別です。枠番と馬番の相対位置を同じデータとして扱わないようにしてください。
相対位置別データを読むときの注意点
3区分はコース形態を表していない
「内」「中」「外」は馬番順の相対位置を3等分した区分です。スタート位置から最初のコーナーまでの距離、コーナーの回数、直線の長さなどは区分に含めていません。特定の競馬場・距離を判断するときは、競馬場・コース別データも確認してください。
芝とダートを合算すると差が平均化される
全体では複勝率が21.1〜21.5%と近い水準でしたが、芝とダートでは成績の並びが異なりました。条件別データは、全体値を基準にしたうえで、比較したい条件を1つずつ追加して確認するのが基本です。
回収率だけで区分を評価しない
全体では中の複回値が73.7%で最も高く、ダートでは中が74.6%でした。ただし回収率は高配当の的中によって動きます。サンプル数と好走率を確認し、特定区分を機械的な購入条件にしないことが大切です。
「外の成績が高い=外有利」とは断定できない
ダートでは外の好走率が高い結果でしたが、本集計は全競馬場・全距離・全クラスを合算しています。人気構成やコース条件など別の要素も含まれるため、相対位置だけを原因として解釈することはできません。
まとめ
2016年〜2025年のJRA平地競走31,681レースを、馬番の相対位置で内・中・外に3分割して集計しました。全体の複勝率は内21.1%、中21.4%、外21.5%で、相対位置だけの差は小さい結果でした。
一方、芝では内22.3%・外21.2%、ダートでは内19.9%・外21.8%となり、芝・ダートを分けると並びが変わりました。固定馬番だけで内外を判断せず、出走頭数に対する位置へ変換し、そのうえでコース種別などの条件をそろえて比較すると、データの違いを整理しやすくなります。
検証条件
- データ出典:競馬データアカデミー独自集計
- 集計対象:JRA平地競走(芝・ダート。障害競走を除く)
- 集計期間:2016年〜2025年
- 分類方法:出走馬を馬番順に並べ、出走頭数÷3の四捨五入相当の頭数を内・外へ同数配分し、残りを中へ分類する本記事独自区分
- 算出前提:単回値・複回値は該当馬を各100円購入した場合で計算
- 除外・特殊処理:出走取消・競走除外は集計対象外とし、競走中止は着外として扱っています
本記事で掲載している各種データは、競馬データアカデミーによる独自集計であり、集計期間は2016年〜2025年を対象としています。データは過去の傾向をもとにしたものであり、今後の結果を保証するものではありません。
よくある質問
よくある質問
馬番の相対位置とは何ですか?
出走頭数に対して、その馬が馬番順のどこに位置するかを示す本記事の比較用区分です。出走馬を馬番順に3分割し、内・中・外に分類しています。JRAの公式分類ではありません。
同じ馬番でも区分が変わるのですか?
はい。たとえば6番は10頭立てでは中、18頭立てでは内です。8番は10頭立てでは外、18頭立てでは中になります。出走頭数に対する位置で分類するためです。
内と外ではどちらの成績が良いですか?
全体では複勝率が内21.1%、外21.5%で差は0.4ポイントでした。芝では内が高く、ダートでは外が高い結果です。相対位置だけで一律に内有利・外有利とは判断できません。
枠番別成績と同じデータですか?
異なります。枠番別成績は1〜8枠を集計し、本記事は馬番順の位置を出走頭数に対して3分割しています。枠番は1枠に複数頭が入る場合があるため、同じ「内外」の比較でも分け方は別です。
ダートは外の馬を買えばいいですか?
いいえ。本記事ではダートの外区分が高い好走率でしたが、競馬場・距離・クラス・人気などを合算した結果です。相対位置だけを購入条件にせず、ほかの条件とサンプル数をあわせて確認してください。
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