2016~2025年の札幌芝では、前走で東京競馬場を走っていた馬の成績が、その他の前走競馬場組より高くなりました。ただし、前走東京という情報だけで、すべての馬を同じように評価することはできません。この記事では、前走東京組の全体成績を確認したうえで、特に成績が高かった馬にどのような共通点があったのかを整理します。
主な発見
前走東京組855頭は、勝率13.2%・複勝率32.4%で、東京以外の組の勝率7.3%・複勝率22.1%を上回りました。前走東京組の中では、前走も芝、2~4歳、前走5着以内の3条件がそろった239頭が勝率30.5%・複勝率54.0%を記録しています。ただし、この239頭のうち169頭は今回1~3番人気であり、人気薄まで同じように成績が高かったわけではありません。
この記事でわかること
- 札幌芝における前走東京組の全体成績
- 芝1200mから芝2600mまでの距離別成績
- 前走東京組で特に成績が高かった馬の共通点
- 共通条件を組み合わせた場合の成績
- 今回の人気を分けたときに差がどこまで残るか
- 前走東京だけでは評価できない条件
前走東京組は複勝率32.4%
まず、前走東京組と、前走が東京以外だった馬を比較します。前走条件を使用するため、今回が新馬戦だった馬は集計から除外しています。
※単勝回収率・複勝回収率は、該当する全馬を1頭100円で購入した場合の過去データ上の数値です。表は横にスクロールできます。
| 前走競馬場 | 着別度数 | 出走数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 | 平均人気 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 東京 | 113-91-73-578 | 855 | 13.2% | 23.9% | 32.4% | 69.8% | 96.1% | 6.1番人気 |
| 東京以外 | 715-727-720-7600 | 9,762 | 7.3% | 14.8% | 22.1% | 74.4% | 74.5% | 7.4番人気 |
データから読み取れること
前走東京組は、東京以外の組より勝率で5.9ポイント、複勝率で10.3ポイント上回りました。一方、前走東京組の平均人気は6.1番人気で、東京以外の7.4番人気より高くなっています。全体成績の差には、前走東京組が今回も支持されやすかったことが影響しているため、人気別の確認が必要です。
全距離で複勝率が高い
札幌芝では、1200m、1500m、1800m、2000m、2600mが行われます。今回の距離別に、前走東京組と東京以外の組を比較します。
※表は横にスクロールできます。
| 今回の距離 | 前走区分 | 出走数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 平均人気 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 芝1200m | 前走東京 | 120 | 8.3% | 18.3% | 26.7% | 7.6番人気 |
| 東京以外 | 3,060 | 7.2% | 14.1% | 21.0% | 7.8番人気 | |
| 芝1500m | 前走東京 | 243 | 12.3% | 23.9% | 32.9% | 6.5番人気 |
| 東京以外 | 1,684 | 7.6% | 15.1% | 22.9% | 6.9番人気 | |
| 芝1800m | 前走東京 | 180 | 14.4% | 26.1% | 33.9% | 5.0番人気 |
| 東京以外 | 1,599 | 8.3% | 16.9% | 25.0% | 6.6番人気 | |
| 芝2000m | 前走東京 | 193 | 14.0% | 24.9% | 31.6% | 6.0番人気 |
| 東京以外 | 2,486 | 6.8% | 13.8% | 21.1% | 7.7番人気 | |
| 芝2600m | 前走東京 | 119 | 16.8% | 24.4% | 36.1% | 5.1番人気 |
| 東京以外 | 933 | 7.0% | 15.1% | 22.5% | 7.1番人気 |
データから読み取れること
前走東京組の複勝率は、札幌芝の5距離すべてで東京以外の組を上回りました。差が最も小さかったのは芝1200mで、最も大きかったのは芝2600mです。ただし、芝1800m、芝2000m、芝2600mでは前走東京組の平均人気も高く、距離別成績だけで前走競馬場の影響を切り分けることはできません。
前走東京組で成績が高かった3つの条件
前走東京組855頭を、前走の芝・ダート、馬齢、前走着順などに分けて比較しました。
前走芝は複勝率35.0%
前走東京組を、前走が芝だった馬とダートだった馬に分けます。
※表は横にスクロールできます。
| 前走コース | 着別度数 | 出走数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 | 平均人気 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 前走芝 | 109-88-65-486 | 748 | 14.6% | 26.3% | 35.0% | 74.6% | 100.5% | 5.6番人気 |
| 前走ダート | 4-3-8-92 | 107 | 3.7% | 6.5% | 14.0% | 36.4% | 65.2% | 9.2番人気 |
2~4歳は複勝率34.5%
| 年齢 | 着別度数 | 出走数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 平均人気 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2~4歳 | 104-74-57-447 | 682 | 15.2% | 26.1% | 34.5% | 5.8番人気 |
| 5歳以上 | 9-17-16-131 | 173 | 5.2% | 15.0% | 24.3% | 7.0番人気 |
前走5着以内は複勝率48.3%
| 前走着順 | 着別度数 | 出走数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 平均人気 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 5着以内 | 77-42-26-155 | 300 | 25.7% | 39.7% | 48.3% | 3.4番人気 |
| 6着以下 | 36-49-47-422 | 554 | 6.5% | 15.3% | 23.8% | 7.5番人気 |
データから読み取れること
前走東京組の中では、前走も芝、2~4歳、前走5着以内の各条件で成績が高くなりました。前走上がり5位以内も333頭で勝率22.5%・複勝率44.1%でしたが、前走着順との重なりが大きいため、最終的な組み合わせ条件には追加していません。
人気の違いを無視しない
3条件の成績差には、今回の人気差も含まれています。前走芝、若い年齢、前走上位着順はいずれも、今回の人気が上がりやすい条件です。高い勝率や複勝率を、前走東京だけの影響と解釈することはできません。
3条件が揃った馬は複勝率54.0%
前走東京組のうち、次の3条件がすべてそろった馬を集計します。
- 前走も芝
- 今回2~4歳
- 前走5着以内
※3条件に該当した馬は239頭です。表は横にスクロールできます。
| 区分 | 着別度数 | 出走数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 | 平均人気 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 前走東京組全体 | 113-91-73-578 | 855 | 13.2% | 23.9% | 32.4% | 69.8% | 96.1% | 6.1番人気 |
| 3条件すべて該当 | 73-36-20-110 | 239 | 30.5% | 45.6% | 54.0% | 92.2% | 84.2% | 2.9番人気 |
| 3条件のいずれか非該当 | 40-55-53-468 | 616 | 6.5% | 15.4% | 24.0% | 61.1% | 100.7% | 7.3番人気 |
| 東京以外・同じ3条件 | 470-432-365-2299 | 3,566 | 13.2% | 25.3% | 35.5% | 76.9% | 79.3% | 4.6番人気 |
データから読み取れること
3条件すべてに該当した前走東京組は、勝率30.5%・複勝率54.0%でした。同じ3条件に該当した東京以外の組も勝率13.2%・複勝率35.5%と高く、前走東京だけで成績が上がったわけではありません。ただし、同条件内でも前走東京組が上回っています。
3条件該当馬の平均人気は2.9番人気で、東京以外の同条件は4.6番人気でした。ここでも市場評価の違いがあるため、回収率ではなく、どの人気帯で成績が高かったかを確認する必要があります。
上位人気ほど成績の差が大きい
前走東京組全体を、今回の人気帯別に比較します。
※表は横にスクロールできます。
| 今回の人気 | 前走区分 | 出走数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1~3番人気 | 前走東京 | 307 | 31.9% | 48.9% | 59.6% |
| 東京以外 | 2,159 | 21.3% | 38.3% | 50.3% | |
| 4~6番人気 | 前走東京 | 184 | 6.0% | 19.6% | 31.0% |
| 東京以外 | 2,276 | 6.5% | 15.6% | 26.8% | |
| 7~9番人気 | 前走東京 | 165 | 0.6% | 6.1% | 13.9% |
| 東京以外 | 2,183 | 3.2% | 7.9% | 13.7% | |
| 10番人気以下 | 前走東京 | 199 | 1.5% | 4.0% | 7.0% |
| 東京以外 | 3,144 | 1.2% | 2.8% | 5.3% |
3条件すべてに該当した239頭を人気別に見ると、1~3番人気169頭は勝率41.4%・複勝率66.9%、4~6番人気48頭は勝率6.3%・複勝率31.3%でした。7番人気以下は22頭と少ないため、表には掲載していません。
データから読み取れること
前走東京組の全体成績を押し上げていたのは、主に今回1~3番人気の馬です。4~6番人気では複勝率が東京以外を上回ったものの、勝率はほぼ同じでした。7番人気以下では明確な優位性は確認できず、前走東京を人気薄の抽出条件として使える結果ではありません。
前走東京組を評価するときに確認したい4項目
1. 前走が芝かダートか
前走東京組でも、前走芝は複勝率35.0%、前走ダートは14.0%でした。まず、前走競馬場だけでなく、前走の芝・ダートを確認します。
2. 馬齢と前走着順
2~4歳、前走5着以内で成績が高くなりました。5歳以上や前走6着以下を一律に評価対象から外すものではありませんが、前走東京組の中で条件を比較する際の違いとして確認できます。
3. 今回の人気
前走東京組の成績差は、主に今回1~3番人気で大きくなりました。7番人気以下では明確な差が確認できていないため、「前走東京だから人気薄でも評価する」という使い方はできません。
4. 今回の距離
前走東京組は札幌芝の全距離で東京以外を上回りましたが、距離ごとに対象数と人気構成が異なります。芝1200mは差が小さく、芝2600mは対象119頭のため、全距離を同じ強さで扱わないことが重要です。
前走東京だけで結論を出さない
前走東京は、今回の出馬表で確認できる条件の一つです。馬の能力、今回の相手関係、人気・オッズ、前走内容などを含んだ結果であり、前走競馬場だけが成績差を生んだとは判断できません。
前走東京組を評価するときの注意点
前走東京が成績差の原因とは断定できない
前走東京組には、東京開催で一定の支持や成績を残し、札幌へ向けて間隔を取った馬が多く含まれます。東京から札幌への移動、コース形態、休養間隔など、どの要素が成績差の原因かは今回の集計だけでは分かりません。
人気薄の評価材料にはしにくい
今回7番人気以下の前走東京組は、勝率・複勝率とも高くありませんでした。複勝回収率が高い区分もありますが、少数の高配当に影響されるため、人気薄の評価材料としては使用できません。
集計期間外の結果は含まれない
使用データの最新収録時点では、2026年の札幌開催は始まっていません。本記事の結果は2016~2025年の札幌開催を対象としたものであり、2026年以降の結果を追加して更新する必要があります。
まとめ
2016~2025年の札幌芝では、前走東京組855頭が勝率13.2%・連対率23.9%・複勝率32.4%を記録し、東京以外の組の勝率7.3%・複勝率22.1%を上回りました。芝1200m、1500m、1800m、2000m、2600mの全距離で、前走東京組の複勝率が高くなっています。
前走東京組を深掘りすると、前走も芝、2~4歳、前走5着以内の3条件がそろった239頭は、勝率30.5%・複勝率54.0%でした。前半5年と後半5年の両方で複勝率50%を上回っています。
ただし、3条件該当馬の平均人気は2.9番人気で、239頭のうち169頭が今回1~3番人気でした。成績の高さは上位人気に集中しており、前走東京組を人気薄の抽出条件として扱える結果ではありません。
出馬表では、前走東京という情報を見つけたあとに、前走の芝・ダート、年齢、前走着順、今回の人気、今回の距離を順番に確認してください。
札幌芝の前走東京組に関するよくある質問
よくある質問
前走東京組とはどのような馬ですか?
今回の札幌芝出走の直前に、東京競馬場のレースへ出走していた馬です。前走が芝かダートかは分けて集計し、今回が新馬戦だった馬は対象から除外しています。
どの距離で前走東京組の成績が高かったですか?
勝率・複勝率が最も高かったのは芝2600mですが、対象は119頭です。芝1500m、1800m、2000mでも、前走東京組は東京以外の組を上回りました。芝1200mは両群の差が比較的小さくなっています。
特に成績が高かった馬の共通点は何ですか?
前走も芝、2~4歳、前走5着以内の3条件です。すべてに該当した239頭は勝率30.5%・複勝率54.0%でした。ただし、上位人気馬が多かった点を考慮する必要があります。
前走東京の人気薄も成績が高いですか?
今回7番人気以下では、前走東京組の明確な優位性は確認できませんでした。前走東京を人気薄の抽出条件として使える結果ではありません。
前走が東京ダートだった馬も同じですか?
同じではありません。前走東京芝は748頭で複勝率35.0%、前走東京ダートは107頭で14.0%でした。前走競馬場だけでなく、前走の芝・ダートを分けて確認する必要があります。
掲載データについて
本記事で掲載している各種データは、競馬データアカデミーによる独自集計であり、集計期間は2016年7月30日~2025年9月7日を対象としています。データは過去の傾向をもとにしたものであり、今後の結果を保証するものではありません。
検証条件
- データ出典:競馬データアカデミー独自集計
- 集計対象:JRA札幌競馬場の平地競走・芝コース
- 集計期間:2016年7月30日~2025年9月7日
- 対象レース数:823レース
- 前走東京組:855頭
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